スウェーデンの幸せ哲学『LAGOM』から教わった心地よい生き方のヒント

HSPのライフメンタル
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『丁寧な暮らし』、『心地よい暮らし』ってどんな暮らしのことでしょう?
最近よく見るよく聞く言葉ですが、憧れはあっても実際に実行してみると意外とうまくいかないこともしばしば。

Instagramで『#丁寧な暮らし』で検索をして参考にしても、完璧すぎてとてもじゃないけどここまでできないな…と、手の付け方がわからず憧れのままで終わっていました…。
これって、きっとわたしだけではないですよね?(泣)

おまけに三日坊主のくせに完璧主義で、
『こんなふうじゃなきゃいや!』
が強すぎて、イメージにハマらないとすぐ投げ出してしまうくせもあります…(おい)

ある日街の図書館で偶然手に取った本がありました。

LAGOM ”わたしにとって、ちょうどいい”スウェーデンの幸せ哲学

華やかで優しい色味の表紙に惹かれて中を覗いてみると、綺麗な景色、やわらかいイラスト、心がほっこりする言葉が並んでいました。
それらとともに、スウェーデンの人々が古くから大事にしている『LAGOM』という価値観にもとづいた生活の知恵や、スウェーデンの人々の穏やかで心地良さそうな暮らし方が紹介されていました。

スウェーデンでは、HSP(繊細)な気質を誇りとする風潮があると、別の本で読んで以来、興味があった国であることから、生きづらさを緩和させるヒントがあるかもしれないと思い、じっくり読んでみることにしました。

HSPのわたしが、この本から学び、生活に取り入れたいと感じたことをまとめました…!

『LAGOM』とは?〜”ちょうどいい”、スウェーデン独自の言葉・考え方〜

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LAGOM(ラーゴム)とは、スウェーデンの人々が古くから大事にしている考え方・概念です。英語にはぴったりの訳語がないらしく、スウェーデン独自の言葉です。「ちょうどいい」という意味合いのようです。”すべてにおいて中庸”、”多すぎず、少なすぎず”というその人自身にとっての「ちょうどいいバランス」を見つけることが重要とされています。

もともとの語源は、バイキング時代の『ラーゲット・オム(Laget om/仲間を分け合う)』という言葉から来ていると言われています。お酒や食料が全員に行き渡るよう、それぞれが”ちょうどいい”量だけを取り、みんなで分け合うことが大切だったからです。その精神が現在のスウェーデンの公平と平等を重んじる文化や社会理念と結びついていると言われています。

スウェーデンの人々は自立心が強く、ひとりひとりが自分の心地良さを大事にしようとする精神が文化的に染み付いています。そのため自分ひとりがいい思いをするのでなく、良いことのためには協力し、手を取り合う文化があるそうです。

ラーゴムの精神は生活のあらゆる場所で取り入れられています。「ちょうどいい働き方」「ちょうどいい服装」「ちょうどいい住居」など、偏らずバランスの取れた生活を意識することで、心と体も健康に幸せになっていくような、そんな考え方です。

HSPが取り入れたいラーゴム

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ここからは強めのHSPの筆者が「いいなぁ」と思った、ラーゴムな〇〇を紹介します。

みなさんも自分が「これいいなぁ」と思ったものから無理をせず取り入れてみてください。

ラーゴムな家

自然を室内に取り込む

部屋の中をシンプルにするのがスウェーデン流ですが、冷たい印象にならないのは程よく自然を取り入れているからです。「自然を入れる」というと観葉植物やお花をイメージしますが、そのほかにもたくさんあります。ウールや革素材のもの、木や石など自然から与えられるものを取り入れるだけであたたかみのある空間に変わります。
テーブルや椅子を木製のものを選んだり、ブランケットやフォトフレームなどの小物に取り入れてもいいですね。スペースの空いている棚にお気に入りの置物をおいても気分が上がります。

また、やはり観葉植物は効果的です。家に植物を置くと、ストレスレベルが下がり、有害物質を除去して空気をきれいにしてくれる効果があると言われています。生産性が上がり、集中力や記憶力の向上にも効果が期待できます。良いことづくめですね…!

光と闇をうまく利用する

北欧・スウェーデンは曇りの日も多く、特に冬は長く暗いことでも知られています。そのためスウェーデンの人々は光にたいし、並々ならぬこだわりを持っているそうです。
あたたかい国では家づくりをする際に、日を遮り暑さを凌ぐこともありますが、北欧の場合は光を最大限に取り込むことに重点がおかれます。カーテンを薄くしたり、家のあちこちに光が入るように工夫しているようです。

自然光を浴びることで得られるメリットはたくさんあります。
・気分の落ち込みを取り払う
・回復
・仕事や家事のパフォーマンス向上

一方で夜寝るときには、遮光ブラインドを下ろし闇の中で体を休めます。こうしたメリハリのある暮らしが体内時計を正確にし、質のいい睡眠へとつながります。

キャンドルの灯り

キャンドルの光には癒し効果があると言われています。

ラーゴムな睡眠

寝る前1時間は画面を見ない

就寝前の1時間は、スマホやテレビなどの画面を見ることをやめてみます。

その代わりになにをするかはあなた次第です。
・本を読む
・刺繍をする
・お風呂に入る
・絵を描く
・音楽を聴く
・編み物をする
・家族、ペットに寄り添う
・散歩をする
・日記をつける

あなたは寝る前にどんなことをしたいと思いましたか?

ラーゴムな習慣

朝の水浴び

朝の水浴びは、メリットがたくさんあります。本に書いてあったスウェーデンの現地の人たちは、湖や海で行っているそうですが、難しい場合はお風呂やシャワーでもOKです。

体がびっくりしないようにゆっくりと水に慣れていきます。まずは足だけ、腕だけ、と試していくのもよいでしょう。

水浴びによる効果

・免疫力アップ…体内の白血球が増える効果
・セックスライフが充実…冷たい水に体を浸すとテストステロン(男性ホルモン)をエストロゲン(女性ホルモン)が増える
・痛みが和らぐ…神経伝達物質のエンドロフィンが分泌され、炎症が抑えられる
・前向きになる
・アレルギー軽減
・抗うつ作用が期待できる

運動

スウェーデンの人たちはよく自転車に乗るそうです。そうして日常的に軽い運動を取り入れるとよいですね。

天候に合わせて服装を決める

スウェーデンの人々の服装は、基本シンプルなスタイリングだそうです。背伸びせず、持ちすぎない。肩の力を抜いた生き方が服装にもあらわれているようです。

ラーゴムな働き方

早起きをする

スウェーデンでは早起きの習慣が染み付いている人が多いそうです。日照時間とも関係があるのでしょうか。

早起きのメリットはたくさんあります。

早起きのメリット

・気を散らす物があまりない
・エクササイズの時間が取れる
・朝食の時間が取れる
・より幸せになれる

といっても早起きが苦手な人が、いきなり早起きしようと思ってできるものではありません。

早起きのコツも本に書かれていたので紹介します。

イメージする:眠りにつくとき、世界が目を覚ます前に起きることで、神聖な時間を持てることを想像する。

太陽の光を入れる:目覚めたらすぐカーテンを開ける。朝の空気を吸う。

朝の時間を楽しむ:自分が幸せを感じることを朝の時間に取り入れる。

優しく起きる:ゆっくりと起きて、活動を始める。

強硬になる:ベッドから出る強い意志を持つ。

休憩を大切にする

52分間働いたあと、17分休憩を取る人が最も生産性が高い。(DESK TIMEアプリより分析)

休憩のリズムを大切にして、程よく働ける環境を作りましょう。

作業空間

効率の良い仕事のためには、作業する空間も大切です。

・窓の近くで作業する。
・適温を保つ。(22〜25℃が適温とされる)
・人間工学に基づいて設計されたアイテムを使う。
・20分おきに立ち上がる。

なんと、1日5時間以上席についていることは、1日1パックたばこを吸うことと同じくらい体に悪影響をおよぼすらしいです…!こわいですね〜!

LAGOMを取り入れてみて

LAGOM ”わたしにとって、ちょうどいい”スウェーデンの幸せ哲学』を読んでみて、いくつか生活に取り入れてみたところ、丁寧に生活をしているという意識が生まれて充実感が持ててきました。

あなたもこころにちょっとゆとりを持ちたいときや、無理をしない暮らしをしたいと思ったとき、『LAGOM』の教えを習ってみてはいかがでしょうか。

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